5/26 と '07/5/26  の二人でパラレルでリーマン。
お嫌いな方はご注意を〜!
※激しくないけどほんのちょっと色っぽい場面もありますですよ。

 

 

 

 

 

'07/9/15

 

 

 

 

 

「カカシさん、誕生日どこか行きたい所とか何か欲しい物とかありませんか?」

9月に入ったその日に聞いてみた。

今月の15日はカカシさんの誕生日だ。

当日まであと二週間。

今聞いておいたら大抵の物は用意出来る。

今年のオレの誕生日にはカカシさんは沢山のプレゼントを用意してくれた。

一悶着はあったけど、心に残る一日にしてくれて本当に嬉しかったから。

オレもカカシさんの望む物を贈りたい。そして喜ぶ顔を見せて欲しい。

コッソリ用意して驚かせようかとも思ったけれど、やっぱり本人に聞いた方が確実に喜んでもらえるし。

オレの問いにカカシさんは「うーん」と考え込んだ後、カレンダーをチェックして言った。

「三日間ずーっとオレと過ごしてくれる?」

今年の9月15日は土曜日で、日曜月曜と祝日も入って三連休だ。

二人揃っての三連休。もちろんオレは三日間カカシさんと一緒に過ごすつもりだった。

「そのつもりでしたけど・・・?」

そう言うとガッツポーズで笑顔を見せた。

可愛いらしい仕草にキュンとしながら、それだけ?と心の中で呟く。

他にもっと欲しい物は無いのか。

「他には?行きたいトコとか無いんですか?欲しい物は?」

「三日間同棲生活を楽しみたいですっ!ご飯作ってもらったり買い物行ったりイチャイチャしながらテレビ見たり。三日間ずーーーっとですよ?」

そんなの普段でもやってるのに・・・。三日間ずっと、というのが彼にとって重要らしい。

「ずーーーっと」かぁ・・・ちょっと暑苦しくなりそうな予感もするけど。

まぁそこは誕生日だし。本人が望んでるみたいだし。喜んで叶えてあげましょう。

しかし、金の掛からない人だ。

「分かりました。それとは別に欲しい物は無いんですか?」

もっと贈り甲斐のある物を望んで欲しくて。

「物、かぁ・・・。あ!お揃いの浴衣が欲しいです!浴衣ってお祭りとかに着て行くのじゃなくて、旅館で着るようなヤツねv」

目をキラキラさせて熱心に語る。

「こないだ温泉行った時の浴衣姿、凄く良かったから家でも着て欲しいな〜って思ってたんですよ!」

お揃いじゃないとダメですよ!と満面の笑みで言われて、黙って頷いた。

この人きっといやらしいこと考えてるんだろうな〜と思ったけど。

もしかして「あ〜れ〜」とか言わされて、悪代官ごっこでもやらされるんじゃ・・・なんて考えが頭を過ぎったけど。

一年に一回の特別なお祝いだし。

カカシさんの誕生日だし。

あ、これさっきも言ったな・・・。

オレも男だ。本人の望む通り、悪代官ごっこでも何でも付き合ってやろうじゃねぇか!

「ところで、そんな浴衣ってどこで売ってるんですかね?」

「さぁ?・・・旅館?」

前途多難。当日までに手に入るのだろうか・・・。あと二週間!急いで探さなければ!!!

 

 

 

 

 

先ず、家や会社の近所で、商店街やらスーパーやらを探してみた。

甚平なんかはよく目にするんだけど・・・浴衣となるとお出かけ用のゴテゴテした物しか無い。

休みの日には足を伸ばして、大きなショッピングモールなんかでも探してみたけど、想像している物は手に入らなかった。

一週間足を使って探してみたけど見つからなかったので、先ず情報を集めようとインターネットで調べてみた。

あったーーー!

最初っからこうしていれば良かった!一週間が無駄に・・・。

浴衣の柄は色んな種類があったけど、殆どがどこの旅館でも使われているような安っぽい物ばかり。

でも一つだけ、京都の老舗旅館で実際使われているらしい、その旅館オリジナルの浴衣を見つけた。

少少値は張ったけど、迷わず老舗旅館の方を選んだ。

カカシさんには黒を、オレには深い青を。

膝辺りから裾にかけて赤の流水模様が描かれていて、シンプルなんだけど赤の流水が美しくて、オレは一目で気に入った。

誕生日当日まであと一週間を切っている。

当日までに届くだろうか、とドキドキしながら商品の到着を待った。

そして迎えたカカシさんの誕生日。

オレの作った食事を二人で取って、ケーキを食べて、一緒に風呂に入った。

風呂上りには用意しておいたお揃いの浴衣を着る。

浴衣は誕生日の前日、ギリギリに手元に届いた。

これでカカシさんの喜ぶプレゼントが贈れる、とホッとしたもんだ。

実際カカシさんは予想以上に喜んで、オレの隣でご機嫌な笑みを浮かべている。

二人手をつないで寝室へと移動した。

さぁ・・・何をやらされるんだろうか。

「浴衣、本当にありがとう。嬉しい。凄く似合ってるよ。カッコ良いね!」

カカシさんはオレの浴衣姿を見て大はしゃぎだ。

ベッドに腰掛けているオレの傍を、嬉しそうにグルグル回って色んな角度から観察した。

ベッドの上に上げられて、胸元をはだけさせて裾を捲り上げられて。

科を作って、と強請られて映画なんかに出てきそうな女性を真似てみたけれど・・・こんなのが嬉しいんだろうか。

カカシさんは「良いね〜チラリズムv」なんて言いながら熱心に観察中だ。

カカシさんの誕生日だから、と言われるがままに付き合ったけど、いそいそと携帯を取り出した時には流石に止めた。

「・・・アンタそれで何する気ですか?」

「決まってるじゃないですか!写メを撮って待ち受けにしようかとv」

おいおいおいおいっっ!自分の恋人の写真を待ち受けにするって!どこのバカップル!?

写メは許すとして、待ち受けって・・・。

しかも、男のオレの科を作った浴衣姿・・・勘弁してくれ。

カカシさんの携帯の待ち受けを想像して、オエっと顔を顰めた。

馬鹿だこの人・・・ほんとに馬鹿だ。

少し離れて張り切って携帯を構えるカカシさんに、おいでおいでと手招きをして、

「没収!」

携帯を取り上げればカカシさんは抗議の声を上げた。

「何でー!?いいじゃない!誕生日なんだからオレの我が儘聞いてよっ!」

頬を膨らませてブーブー文句を言うカカシさんは可愛かったけど、ここで甘い顔をしてはいかん。

「ダメです!オレが気持ち悪いんです!オレなんかの写真待ち受けにしないで下さい!」

「何でっ?凄く色っぽいくてカッコ良いし、形に残してずっと持ち歩きたいの!」

カカシさんは中中引き下がってくれなくて、携帯を取り戻そうと喧しく騒ぎ立てるから口を塞いでやった。

ベッドの上で膝立ちになって、少し伸び上がってカカシさんの首に腕を絡める。

下から見上げて何度も口付けると、やっとカカシさんは大人しくなった。

「そのカッコめちゃめちゃやらしいんですけど・・・。誘ってんの?」

「さぁ?どうでしょう。・・・チラリズムが良いんでしょ?」

口角を上げて意識して上目遣いをして、左肩から浴衣をずらせば、カカシさんは鎖骨辺りに口付けて来た。

「うん。男のロマンです!」

・・・まーた妙なこと言って。

首に回した腕に力を込めて、カカシさんをベッドの上に押し倒した。

馬乗りになってキスすると、カカシさんは「やーらしい格好v」と軽い口調で言ってオレを抱き寄せた。

頬を赤く染めて、目を細めて嬉しそうにオレを見る。

はだけた浴衣の隙間から手を差し込まれて、肌を撫でられた。

触れるか触れないかの指先の愛撫のお蔭で、敏感になった肌は簡単に快感を覚えて。

直ぐに欲情した。

カカシさんも同じようで、瞳が揺らめいてオレを欲しがっているのが分かる。

「今日はお祝いだから、オレが気持ちよくしてあげますね。」

そう宣言してカカシさんの体に触れた。

ゆっくり時間を掛けてカカシさんの全身に唇で愛撫を与える。

色んなところに口付けた。

それから口でカカシさんを愛した。

二人共浴衣はすっかりはだけてしまって、帯で漸く体に絡まっている程度だ。

オレが主導権を握って、気持ち良くさせて。偶にはこんな愛し合い方も良いかもしれない。

カカシさんの上に跨って、腰を振って、そのままイかせた。

カカシさんは興奮して頬を紅潮させて、荒い息を吐き出している。

「すっごく気持ち良かった・・・。」

そう言うカカシさんの表情が色っぽく濡れて物凄くキレイだったから、オレはその姿に見惚れた。

オレの浴衣姿を「カッコいい」とか「色っぽい」とか褒めてくれたけど、本当にそうなのはカカシさんの方だ。

カカシさんは色が白いから、浴衣の黒が映えて色っぽくて。

背が高くて男前だから、浴衣姿が様になっていて。

ふと、オレもカカシさんの浴衣姿を形に残したいと思った。

さっきカカシさんが言っていたことが少し分かった気がした。

好きな人の姿を携帯に残して持ち歩きたいって気持ち。

何時でも好きな人を見れるように。

明日にでもお互いを撮り合うとしよう。

なんてったって愛しいカカシさんの誕生日だし、彼からしたらきっとこれもプレゼントになるんだろう。

誕生日プレゼントがまた一つ増えたな、とオレは満足してニッコリ微笑み掛けた。

軽いキスをしながら囁く。

「お誕生日おめでとうございます。もう一回しませんか?」

 

 

 

 

 

 おわり

 

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カカシ先生お誕生日おめでとーーー(≧▽≦)
ちょっと早いけど。
今年もリーマンだぜ〜vてか、ほんとにやりたかったのは浴衣でいちゃいちゃだぜ〜v
今年も無事カカシ先生の誕生日を祝えて良かった♪
拍手ありがとうございました〜!

'07/9/8 葉月

 

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