※イルカカですよ。
愛とセックスとバカ暗部(中)
「あ・・・すみません。中に出して・・・。」
「え?あぁ、平気平気。オレ外に出されるの嫌いなの。」
カカシはニッコリ笑って言った。
「外でイかれると凄く離れる気がして寂しいの。だから中で出される方が好き。後始末も慣れてるし。」
シャワー借りるね。そう言ってカカシは呆けるイルカを置いて足早に風呂場へ向かった。
残されたイルカには戸惑いしかなかった。
押されるままに体をつなげてしまった。
カカシは何時もこんなことをしているのだろうか。
慣れていると言っていた。
カカシにとってセックスとは、こんな簡単に、しかも一度しか会ったことのない相手と出来るものなのだろうか。
暫く一人で考えた後、イルカはカカシの後を追って風呂場へ向かった。
「あの・・・アナタはよくこんなことをしてるんですか?」
扉を挟んで話し掛けた。
「こんなこと?」
扉が開く。
シャワーを浴び終えたカカシにバスタオルを渡しながら続ける。
「その・・・よく知らない相手とさっきみたいな・・・。」
「お説教?いいじゃない、別に。アンタも気持ち良かったんでしょ?」
カカシはニヤリと口の端を上げた。
「それは、その・・・良かったですけど・・・。」
「それじゃ深く考えないでよ。ただの性欲処理だって。それじゃ、ね。」
カカシは素早く服を着て、イルカの唇に軽くキスを落として帰って行った。
「良くないんですよ・・・そんなのは・・・絶対に。」
イルカは溜息を吐き、呟いた。
それから、カカシは度度イルカの家を訪ねるようになった。
何の前触れも無しに、イルカの都合などお構いなしで突然現れる。
三日と空けずに来る時もあったが、週に一度しか来ない時もあり、頻度は区区だった。
目的はイルカとのセックス。
ただそれだけだった。
最初に言い包められてからずっと同じ調子で押され、イルカは不本意ながらもカカシを受け入れる羽目になっている。
こんな関係は良くないと何度か説得を試みたが、カカシは全く聞く耳を持たない。
ふらりと現れてはイルカとセックスだけをして去って行く。
ある夜は酷いものだった。
何時ものように突然訪ねて来たカカシは、玄関先でイルカに迫った。
時間が無いからここで相手をしろというのだ。
カカシは暗部服だった。
任務帰りでイルカの家に寄ったらしい。
一度帰宅して準備をした後、数時間後にはまた任務に就く。
任務の合間にイルカに会いに来たのだ。
溜まった性欲の解消に。
イルカは拒否した。
今までで一番強く拒絶の意思を示したはずだった。
けれど、結局はカカシに押し切られ、玄関から部屋へと続く廊下で性欲処理の相手をさせられた。
体は正直なもので、頭は拒否していても触れられれば簡単に反応する。
「暫くは任務で来れないから。また戻ったら相手してね。」
カカシはコトが済むと、シャワーも浴びずにキスを残して立ち去った。
イルカの胸にあるのは侘しさだけだ。
今までで一番酷いセックスだった。
服も脱がずに局部だけを晒してつながる。
カカシの言う通り、性欲を処理する為だけの行為。
イルカは自嘲気味に笑った。
こんなことに付き合っていられないと思った。
それから数ヶ月、カカシは姿を見せなかった。
イルカは平穏な毎日を送る一方で、またチャクラ切れで何処かで転がってるのではないかと、カカシの身を案じていた。
「何でオレがあの人の心配なんか・・・!」
ふと手が空くとカカシの心配をしている自分に気付き、慌てて頭から追い出す。
そんな日日が続いた。
そして平穏な毎日が終わった夜、カカシはまた腕に怪我をしてイルカの家にやって来た。
血塗れの暗部服のまま、腕からは自分の血を流した姿で。
イルカは部屋には上げず、玄関先で手当てをしてやった。
傷を縫いながら切り出した。
「・・・もう来ないで下さい。」
「何で?」
「相手は十分したでしょう?オレはもう付き合いきれません。」
「恋人でも出来た?」
「そうではありませんが・・・。」
手当てを終えて顔を上げると、カカシは心底不思議そうな表情をしていた。
「だったらいいじゃない。アンタも男なんだから、ヤリたくて仕方ない時だってあんでしょ?」
「オレは・・・っ!何度も言ってますがそういう行為は愛情を持ってしたいんです!ただの性欲処理なら一人でした方がマシです!」
「・・・ふーん。おカタいんだねぇ。分かった。」
「え?」
「分かったよ。じゃ、ね。」
カカシは短く言い残し、イルカの前から消えた。
呆気ないくらい簡単に引いたカカシに驚き、イルカは一人その場に立ち尽くした。
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ぐは・・・終わりませんでした。
ちょっとそうなるかな〜とは思ってましたが・・・この次の妄想が予想以上に長くなってしまってます。
ごめんなさいごめんなさいm(__)m
ご覧頂きありがとうございました〜!
'10/4/9 葉月